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「大手とベンチャー、どちらに就職するのが良いですか?」というのはよくある質問の一つです。今回はそれについて考えてみたいと思います。
大手ってなんだ?ベンチャーってなんだ??
就活を考える時に学生からよく聞かれる質問として「大手企業に就職するのが良いのでしょうか?それとも、ベンチャー企業に就職するのが良いのでしょうか?」といった類のものが挙がってきます。
では、みなさんが考える大手企業ってなんですか?また、ベンチャー企業ってなんですか?
質問です。
「サイバーエージェントはベンチャーですか?それとも大企業でしょうか?」
「Googleは?Facebookは?楽天は?Amazonはどうですか?」
「では、中小企業とベンチャーの違いって何だと思いますか?」
ちなみに、ウィキペディアで「大企業とは?」と調べてみると、以下のように出てきました。
”大企業(だいきぎょう)とは中小企業の基準を超える企業。特に、誰でも企業名を知っているようなものは有名企業とも呼ばれる。また、慣例として大手企業(有名企業のうち各業種のトップを占める数社~十数社)・準大手企業(大手と中堅の中間に位置する企業)・中堅企業(大企業に属する会社のうち資本金10億円未満の企業及び中小企業に属する会社のうち資本金1億円以上の企業)に分類される場合がある。
法律で「大企業」そのものが定義されているわけではなく、中小企業基本法[1]第二条で定義された「中小企業」の反対解釈として「大企業」とみなすのが一般的である。”
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%81%E6%A5%AD
なるほど、そもそも「大企業」という定義自体も曖昧なところもありますし、「大手企業」というと、その業界の中でもTOPの数社~十数社に絞られる訳ですね。
日本においては「99%が中小企業」だと言われていますよね。
ということは、大手=1%しか無い企業ということです。
一方で「ベンチャー」について同じくウィキペディアを調べてみましょう。
”ベンチャーとは、企業として新規の事業へ取り組むことをいう[1]。このような事業をベンチャービジネス(英:Venture Business)という。事業は新規に起業したベンチャー企業によって行われるものを指すことが多いが、既存の企業が新たに事業に取り組む場合も含む[1]。”
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC
なるほど。
どうやら、「企業として新規の事業に取り組むこと」が転じて「新しいことに取り組んでいる企業=ベンチャー企業」という解釈がされているようにも思いますね。
企業の中でも社内ベンチャー(企業内ベンチャー)と言って、社内の1プロジェクトとして新規事業に挑戦し、その結果、本体からスピンアウトして単独で別法人化する場合もありますよね。
また、最近ではベンチャー企業という代わりに「スタートアップ(企業)」という表現をすることも多くなっていますよね。
つまり、「大企業の中にもベンチャーは存在する」わけで、「大手か、ベンチャーか」という表現自体が異なる対象で選択している、間違った比較対象、ということになりそうです。
「ベンチャー」「スタートアップ」「大手企業」というビッグワード
ビッグワード(BIG Word)とは、文字通り「大きな意味を持つ言葉」で、受け手によって様々なイメージや解釈をしてしまう、意味が曖昧になりがちな言葉を指します。
「ベンチャー」「スタートアップ」「マーケティング」「コンサル」など、カタカナの横文字は特にその解釈が多様になりがちで、「なんとなくイメージできるけど、その実態(ほんとうの意味)はうまく説明できない。」というものも多いように思います。
私たちの会社も事業内容としては「webマーケティング」の支援ですし、やっていることは「コンサルティング」と言われればそうだと思いますし、できたばかりの「スタートアップ」企業ですし、新しい事業にどんどんチャレンジする「ベンチャー企業」と言えるかもしれません。
そうした事実はありながら、それでも一方で、私たちはこうしたBIG Wordで説明を片付けてしまうことを嫌ってもいますし、曖昧な異なった解釈をすること、されることを嫌ってもいます。(なかなか難しいところではあるのですが、、、)
ですので、当社でも実際に採用面接の際に、学生がこれらのBIG Wordを使って志望動機等を話される際にはより踏み込んだ質問をするようにしています。
「あなたが考える●●(BIG Word)ってどういう意味ですか?」と。
ビッグワードに踊らされないで、本質を見よう!
結論はここに尽きるのかな、と思います。
大企業中にもベンチャーの性質はありますし、中小企業の中にも、ベンチャー感の全く無い企業もあります。
「ベンチャー」という言葉は「新しい価値の創造」や「新規事業への挑戦」という意味を多分に含んでいますので、企業規模の大小には全く関係ないものだと言えます。
大企業は、ブランド力やネームバリューがある、給与水準が高い、沢山の人がいるから多様な価値観が存在している可能性がある、一方で、仕事の全体感に見えない部分的な仕事しかできない、自分の力で商品やサービスが売れたという実感を得にくい(そもそも企業や商品自体ににブランド力があるので誰が売っても売れる。)といったデメリットもあるかもしれません。
中小企業でも、裁量権があるように見えて全く無い場合もありますし、TOPダウンはむしろ大企業よりもより強いでしょう。
一方で、経営者の近くで仕事をしながらその考え方などを身につけることができたり、自分の活躍が会社の業績に直結しやすいのでやりがいやインパクトを感じる機会は多いかもしれません。
就職活動の際に大事なことは、大企業や中小企業といった「規模」の話ではなく、ましてや「どこの会社に就職するか」などと言うものでもありません。
企業研究する上で「新しいことに挑戦する(できる)」「これからの時代の大きな変化をポジティブに楽しむことができる」マインドがその企業にありそうなのか否か、が大事なのではないでしょうか?
さて、企業のベンチャー志向はさることながら、あなたには、企業が入社して欲しいと思えるような「ベンチャー人材」になるつもりはありますか?